前作「イノベーションのジレンマ」では破壊的イノベーションによって優秀な企業が競争から脱落する理論を説明していた.本作では破壊的イノベーションを意図的・定期的に生み出し続けるにはどうしたら良いかを述べた本.

理解できたような,できなかったような気分になった.おそらくこれは,本作が破壊的イノベーションの重要なポイントがアイデアではなく,それが市場に届けられるまでのプロセスにあり,そのプロセスを管理することで破壊的イノベーションを生み出す成長エンジンを構築できるという論調だからだろう.しかし,私はプロセスが重要というのは同意できるが,破壊的イノベーションの起点となるアイデアもなんとなく重要である気がして,そこへの議論が少ないことが気になっているのだろう(本作では重要なのはアイデアの選別方法だと述べられていた).あと後半くらいから同じことを切り口を変えて述べているような感覚を覚えた(そこまでマジメに読んでないけど).

本作で述べられているような組織のプロセスを変えることは,文化として定着している大きな会社だと大変だよなあ.

イノベーションへの解 Harvard business school press
翔泳社 (2012-10-20)
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